センター便り 2018年1月

2018.1sentahdayori明けましておめでとうございます。本年が皆様一人一人にとって素晴らしい年になりますように、私にとっても有意義な年になるように精進を誓いたいと思います。

今年のお正月は、穏やかな晴天で良い初詣日和でした。私も近くの神社に初詣にでかけましたが、昼過ぎだったこともあり、すごい行列でした。しかしながら、皆さん誰も不満も言わず、むしろ晴れやかな顔で、混雑の中の会話を楽しんでいるかのようでした。その時、はたと、こんなにいろんな人々がいる行列って他にあるだろうか、と思いました。人気のライブ会場でも、ディズニーランドでも、プロ野球のスタンドでも、デパートのセールでも、行列の構成には特徴があります。ところが、初詣の行列は、老若男女、あらゆる年齢の人々、赤ん坊もいれば、車いすのご老人もいる。今年は戌年だからか、犬の姿も多かったように思います。そうか、お正月は、日本人すべてにとって、とても大切な、特別な日なのだと、感慨を新たにしました。

日本列島には1億3000万人近い人々が住んでいますが、年齢も、顔つきも、習慣も、主義主張も、皆さん違います。そして、ひとりひとりが違うことを考え、違うことで悩み、違うことを願い、違う楽しみ方を持ち、違う努力をしています。しかし、それが正月だけは「ひとつになる」。普段の生活がどんなに違っても、皆が1月1日を節目と考えて、新年を祝い、気持ちを切り替え、新しい1年の健康や幸運を願います。つまり、お正月は、皆がこころをひとつにすることができる稀有な時間だと、改めて思いました。

国際〇〇デーという記念日がいっぱいあって、毎年定められた日に、特定の事項に対して国連をはじめ全世界の団体・個人に呼びかけています。例えば、3月24日 は世界結核デー、11月14日は世界糖尿病デーのように特定の疾患の啓発や、12月3日が国際障害者デーのように社会的少数者を支援する目的で記念日が設定されています。日本でも、6月がリウマチ月間であったり、2月2日が痛風の日であったり、特定の病気の啓発のための日があります。しかし、特定の事柄ではなく、特定の悩みでもなく、何でもよい、ただただ皆が同じことを祈念する瞬間があれば、どんなに良いだろうと思ってきました。心が通じ合えれば優しい気持ちが持てますし、争いも起きません。皆の気持ちが一致する時間が持てれば、世の中は平和になるのではないかとさえ思います。灯台下暗し。お正月は、まさに、そのような素晴らしい日であることを、初詣に行って感じた次第です。

これからインフルエンザが流行る季節です。マスク着用とともに、手洗いがとっても大切だとの科学的根拠があります。当センターでも玄関や待合室に速乾性手指消毒剤を置いておりますので、有効に活用して、予防にお役立てください。

2018年1月5日

東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 所長 山中 寿