センター便り 2017年4月 |
命(いのち)二つの中に生たる桜かな 私が少年時代に遊び暮らした大岡寺という古刹にある句碑に記された松尾芭蕉の俳句です。友との出会いを詠んだ句だそうですが、4月は年度の初め、新入生や新入社員などとの新しい出会いに胸ふくらませる時でもあります。たわわに開いた桜の花が、新しい出会いを祝福してくれることを願っています。 当センターに通院中の皆様はご承知と思いますが、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターは西新宿NSビルの分室を本年2月末で閉院しました。今まで本部と分室の2か所で診察していた患者さんを本部1か所で診察するようになりましたので、当然のことながら、センターの待合室は以前よりも多くの患者さんが来られるようになりました。特に分室から本部に移っていただいた患者さんは、最初は患者さんの数にとても驚かれたようで、いろいろな声を伺いました。確かに本部は患者さんも多いのですが、診療に当たる医師もたくさんいて、最大で15もの診察室を使って診療しています。また、採血ブースを増やしたり、処置室を広くしたりと効率化を図って、待ち時間が長くならないように鋭意努力しております。とは言っても、最初は、何かとご迷惑をおかけすることもあると思います。なにとぞご理解、ご了承をお願いいたします。 なお、4月20日から4月23日には日本リウマチ学会と言う、当センターにとっては年間で最も大切な学会が開催され、当センターからも多くの医師が参加します。学会参加は、医師の日頃の研鑽の発表の場であり、最新の情報を得る場でもあります。良質な医療を維持するために重要な行事ですので、是非ともご理解の上、主治医の休診日にご注意いただきますようお願いいたします。 桜が咲くと、まさに春本番とはいえ、花冷えと言う言葉があるように、まだ寒い日もあります。三寒四温が二寒五温になり、一寒六温になって、そして晩春のうららかな日々がやってきます。気温の変化に体調を崩されませんように、是非ともご自愛ください。 2017年4月 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター 所長 山中 寿 |